浮気相手だけに慰謝料請求する方法は? 主なポイントや相場を詳しく!

「浮気相手だけに慰謝料請求したいけど、可能なのだろうか」「浮気相手だけに慰謝料請求する場合の相場を知りたい」とお考えではありませんか? パートナーの裏切りも悲しいものですが、まずは、浮気相手に慰謝料を支払ってもらい、ケジメを付けたいですよね。しかし、実際に浮気相手にだけ慰謝料請求できるのか? また、どんな方法でどんな点に注意すればよいのか? など、よく分からないことでしょう。

そこで今回は、浮気相手だけに慰謝料請求することについて詳しく解説します。

  1. 浮気相手だけに慰謝料請求できる?
  2. 浮気相手に請求できる慰謝料の相場
  3. 浮気相手だけに慰謝料請求する方法
  4. 浮気相手だけに慰謝料請求するときの注意点
  5. 浮気相手だけに慰謝料請求することに関するよくある質問

この記事を読むことで、浮気相手だけに慰謝料請求するポイントや注意点がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.浮気相手だけに慰謝料請求できる?

最初に、浮気相手だけに慰謝料請求できるケースとできないケースについてそれぞれ見ていきましょう。

1-1.浮気相手だけに慰謝料請求できるケース

浮気相手だけに慰謝料請求できるケースは、主に以下のとおりです。

1-1-1.パートナーを既婚者と知りながら浮気した

浮気相手がパートナーを既婚者と知りながら浮気した場合、浮気相手だけに慰謝料請求することができます。既婚者との恋愛は社会通念上許されないことは、常識となっているからです。恋愛対象として見てはいけない男性とあえて一線を越えてしまったことは、相応の覚悟があると判断できます。

1-1-2.パートナーから十分な慰謝料を受け取れない

浮気の慰謝料は、パートナーおよび浮気相手の両方に請求することができます。しかし、離婚しない場合や、離婚してもパートナーに十分な支払い能力がない場合は、浮気相手だけに慰謝料請求することが可能です。浮気相手の支払い能力を考慮しつつ、正当な金額を請求しましょう。

1-2.浮気相手だけに慰謝料請求できないケース

浮気相手だけに慰謝料請求できないケースについて詳しく見ていきましょう。

1-2-1.浮気相手がパートナーを既婚者と知らなかった

浮気相手がパートナーのことを既婚者と知らなかった場合、浮気相手だけに慰謝料請求することはできません。パートナーのことを独身だと信じていたのなら、浮気ではなく一般的な恋愛関係であると認識していたことになるからです。ただし、同じ会社に勤めていたなど、パートナーが既婚者であることを十分に知る機会があった場合などは、当てはまらないこともあります。

1-2-2.浮気相手が未成年

浮気相手が未成年である場合も、浮気相手だけに慰謝料請求できないでしょう。確かに、浮気相手が未成年であっても、既婚者との浮気が問題のある行為であることは理解できるので、責任能力を問うことが可能です。しかし、一番悪いのは誰かとなれば、既婚者かつ成人の立場で浮気したパートナーといえます。浮気相手の親からもパートナーの責任を問われる可能性が高く、浮気相手だけに慰謝料請求するのは難しいでしょう。

1-2-3.夫婦関係がすでに破たんしていた

浮気した時点で、すでに夫婦関係が破たんしていた場合は、浮気相手だけに慰謝料請求できません。たとえば、同居していても家庭内別居状態だった、すでに離婚を前提に別居していたなどのケースです。ただし、単身赴任や親の介護などの事情で別居している場合は、夫婦関係が破たんしているとは見なされず、浮気相手だけに慰謝料請求することが可能になります。

1-2-4.慰謝料請求の時効を迎えていた

慰謝料請求の時効を迎えていた場合も、浮気相手だけに慰謝料請求できません。具体的には、下記のうちいずれか短いほうを時効と見なすことになります。

  • 浮気が始まった日から20年
  • 浮気の事実と浮気相手を知ったときから3年

時効を過ぎた場合、法的には慰謝料請求する権利が失われることになります。ただし、浮気相手に慰謝料を支払う意思があるときは、受け取っても構いません。

1-2-5.浮気相手と肉体関係がなかった

浮気相手とごくプラトニックな関係だけだった場合は、慰謝料請求できません。浮気相手に慰謝料請求できるのは、不貞行為があった場合になります。不貞行為とは、既婚者が法的なパートナー以外の異性と肉体関係を持つことです。たとえば、以下のような行為だけでは不貞行為に当たりません。そのため、慰謝料請求もできなくなります。

  • 単にお茶や食事・ショッピングなどに2人で出かけただけ
  • 手をつなぐ・抱きしめる・キスをする程度のスキンシップ
  • 「愛している」などの愛情表現を含むメールやメッセージなどのやり取り

1-2-6.パートナーから浮気相手が無理やり肉体関係を迫られた

浮気相手が、パートナーに無理やり肉体関係を迫られた場合も、浮気相手に慰謝料請求できません。浮気の慰謝料は、双方合意の上で肉体関係を持った場合に請求できるものです。むしろ、反対にパートナーに対して精神的・肉体的苦痛を味わったと訴えられたり慰謝料請求されたりしてもおかしくありません。

2.浮気相手に請求できる慰謝料の相場

浮気相手に請求できる慰謝料は、どれぐらいが相場か具体的に見ていきましょう。

2-1.離婚しない場合は50万~100万円程度が相場

パートナーと離婚しない場合は、50万~100万円程度が相場になります。このまま婚姻関係を続けることで経済的な損失につながることがなく、精神的なダメージを受けただけにとどまるからです。実際の金額は、浮気の年数や頻度によっても異なります。たとえば、10年以上など、長期にわたって浮気を繰り返していた場合などは、100万円以上請求できることもあるでしょう。

2-2.離婚する場合は100万~300万円程度になることもある

浮気がきっかけで夫婦関係に致命的な亀裂が生じて離婚に至った場合は、状況により300万円程度の慰謝料を請求できることもあります。たとえば、以下のようなポイントが当てはまるほど、慰謝料の請求金額が増えるのが一般的です。

  • パートナーとの婚姻期間が長い
  • 離婚後に子どもを引き取ることになった
  • 浮気が原因で精神的・肉体的に大きなダメージを受けた(医師の診断書が必要)
  • 浮気した期間が長い
  • 浮気の回数が多い
  • 不貞行為によって浮気相手が妊娠・出産した

3.浮気相手だけに慰謝料請求する方法

浮気相手だけに慰謝料請求する方法を詳しく解説します。

3-1.話し合いで請求する

浮気相手だけに慰謝料請求する方法に、当事者同士での話し合いがあります。浮気した2人とそれぞれのパートナーなど、関係者が集まって話し合い、慰謝料の金額や支払い方法・期限などを決めるのです。浮気相手が未婚の若い女性で話を大きくしたくない、パートナーの社会的地位に影響を与えたくない、といった場合にもよく行われます。話し合いで請求するときは感情的にならず、淡々と進めることが大切です。また、話し合いの様子を音声記録に残すと共に、念書を作成して浮気相手からサインをもらっておきましょう。浮気相手に心理的なプレッシャーを与えることができるため、後日、トラブルになるのを防ぐことができます。

3-2.内容証明郵便を送付する

内容証明郵便を送付するのも、浮気相手へ慰謝料請求する方法の一つです。文書で慰謝料請求することで、浮気相手に精神的なプレッシャーをかけることができ、スムーズな支払いにつながります。また、浮気相手の顔を見ずに慰謝料請求できるのもメリットでしょう。なお、可能であれば、弁護士の名前で出すとより効果的です。内容証明郵便で書くべき内容・用意するものなどについては、以下を参考にしてください。

書くべき内容

  • 慰謝料請求書などのタイトル
  • 浮気の事実を知ったことの宣言
  • 浮気の事実が民法709条および710条の不法行為に当てはまること
  • 慰謝料請求することの宣言
  • 慰謝料の金額・支払期日お・慰謝料の振込先
  • 内容証明郵便の差出人および受取人それぞれの住所と名前

用意するもの

  • 内容証明文書
  • 内容証明文書のコピーもしくはすべて手書きで写したもの2通
  • 差出人および受取人の住所・氏名が記載されている封筒など
  • 内容証明の送付費用
  • 印鑑

内容証明郵便の出し方やそのほかの注意点などは、日本郵便の内容証明に関する説明ページをご覧ください。

3-3.慰謝料請求訴訟を起こす

話し合いや内容証明郵便の送付によっても慰謝料を支払ってもらえない場合は、慰謝料請求訴訟を起こすことも可能です。慰謝料請求訴訟は、自分で家庭裁判所に出向いて行うこともできますが、手続きが複雑で面倒なので信頼できる弁護士などに依頼するとよいでしょう。なお、弁護士に依頼する場合、数十万円程度の費用がかかるのが一般的です。その代わり、慰謝料請求が認められると浮気相手には、法的な支払い義務が発生します。きちんとケジメを付けたい、浮気相手に法的な制裁を与えたいといった場合にもおすすめです。

4.浮気相手だけに慰謝料請求するときの注意点

浮気相手だけに慰謝料請求するときにどんな注意点があるか、詳しく見ていきましょう。

4-1.浮気相手から報復を受けることがある

浮気相手だけに慰謝料請求すると、報復を受けることがあるので注意しましょう。浮気は、本来なら両成敗となるべき行為です。既婚者がパートナー以外の異性と浮気に走ることも、当然ながら不貞行為に当たります。それにもかかわらず、浮気相手だけに慰謝料請求することは、一方的に浮気相手だけを責めるようにも見えるでしょう。浮気相手からすれば、面白くないのも当然です。勤務先や近所に中傷ビラをまかれたり、無言電話やいたずら電話をかけられたりする可能性があります。

4-2.浮気相手からも慰謝料請求されることがある

浮気相手だけに慰謝料請求しても、浮気相手からも同時に慰謝料請求されることもあります。たとえば、パートナーが「夫婦の関係が破たんしていて、もうすぐ離婚する」などと伝え、離婚して浮気相手と再婚するかのように話していた場合などです。また、この記事の「1-2.浮気相手だけに慰謝料請求できないケース」で取り上げた例も、浮気相手から慰謝料請求されても仕方がないといえます。双方が慰謝料請求するとなると、話がややこしくなって長期にわたってこじれやすいので注意してください。

4-3.裏でパートナーが肩代わりする可能性がある

万が一パートナーと浮気相手の関係が切れていない場合、浮気相手に慰謝料請求しても、裏でパートナーが肩代わりしてしまう可能性があります。浮気相手から慰謝料を受け取ることができたと思いきや、実はパートナーから手渡されていたとなれば、意味がありません。家のお金がパートナーから浮気相手に渡され、戻ってきたにすぎないからです。家のお金を一元管理しておらず、夫と妻のそれぞれがある程度自由になるお金を持っている場合は、特に注意してください。

5.浮気相手だけに慰謝料請求することに関するよくある質問

最後に、浮気相手だけに慰謝料請求することに関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.浮気相手の慰謝料請求で分割払いを認めるメリット・デメリットは?
A.以下を参考にしてください。

メリット

  • 多額の慰謝料請求でも承諾されやすい
  • 浮気相手の収入や資産が少なくても支払ってもらいやすい
  • 浮気相手に心理的な貸しを作り、浮気の再発防止に役立つ

デメリット

  • 浮気相手と長期間やり取りし続けることになる
  • 全額支払われるまで時間がかかる
  • 分割払いにしても滞納されることもある

Q.話し合いで浮気相手だけに慰謝料請求する際、念書にはどんな内容を記載するべきか?
A.以下を参考にしてください。

  • パートナーと今後一切接触しない
  • パートナーへの求償権を放棄する
  • 無言電話やビラ配布などによる中傷・ストーカーなどの迷惑行為をしない
  • 話し合いの条件を口外しない
  • 慰謝料の支払いが滞った場合は全額一括返金か資産差し押さえに同意する
  • 話し合いの条件に違反した場合は違約金を支払う

上記のほかにも気になることがあれば加筆した上で、浮気相手からサインをもらいましょう。

Q.慰謝料請求訴訟の費用も浮気相手に請求できる?
A.請求自体は可能です。しかし、全額請求できるわけではなく、慰謝料として認定された金額の10%程度となります。したがって、慰謝料の金額によっては、弁護士費用の負担が大きくなることもあるでしょう。

Q.思春期の子どもがいる場合は慰謝料を増額できる?
A.親の浮気は、思春期の子どもにとって大きなダメージとなります。そのため、浮気相手に請求する慰謝料を増額する正当な理由となるでしょう。ただし、離婚しない場合は100万円程度、離婚する場合でも300万円程度が請求金額の上限になります。

Q.浮気調査を依頼する探偵はどんなポイントで選ぶとよい?
A.以下のようなポイントを参考にして選ぶとよいでしょう。

  • 浮気調査で豊富な実績がある
  • 丁寧な調査と確実に証拠をつかむことで定評がある
  • 正式な依頼を前提とした簡単な相談や見積もりは無料
  • リーズナブルかつ分かりやすい料金システム
  • 希望の日程を考慮して調査してもらえる
  • スタッフが親身になって相談に乗ってくれる
  • 顧客からの評判がよい
  • 調査結果を分かりやすく報告書にまとめてもらえる
  • 守秘義務や個人情報保護をきちんと理解し守っている
  • 活動地域の公安委員会に探偵業の届け出済み

なお、当アヴァンスでも、数多くの浮気調査をお受けして大変ご好評をいただいております。客観的な証拠をつかんで慰謝料請求をスムーズに進めるためにも、ぜひご検討ください。

まとめ

今回は、浮気相手だけに慰謝料請求することについて詳しく解説しました。状況によっては、浮気相手だけに慰謝料請求することが可能です。まずは、パートナーがどんな相手とどんな状況で浮気に走ったのか、きちんと調べて客観的な証拠をつかみましょう。客観的な証拠があることで、浮気相手が事実を認め、慰謝料の支払いに応じやすくなるからです。なお、実際に慰謝料請求する際にも、浮気の客観的な証拠が重要な意味を持ちます。まずは、信頼できる探偵によく相談し、浮気調査を進めてみるとよいでしょう。