浮気相手に慰謝料請求するための条件は？ 請求方法や注意点も紹介！

1．浮気相手に慰謝料請求できる条件は？

まずは、配偶者の浮気相手に対して慰謝料請求できる条件にはどのようなものがあるのかをご紹介しましょう。

1-1．既婚者だと知りながら関係を持っていた

慰謝料を請求できるのは、相手が既婚者だということを知りながら浮気していた場合です。相手の素性をほとんど知らないまま関係を持ち、結婚している事実をずっと隠されていた場合、浮気相手には「過失がない」と判断されます。ただし、相手が結婚していることに気づける状況でありながら関係を続けていた場合は、慰謝料請求が認められる可能性が高いでしょう。

1-2．浮気によって夫婦関係が破綻した

浮気が原因で夫婦関係が破綻したということが認められる必要があります。たとえば、もともと夫婦仲が悪く、家庭内別居をしていたような状況だった場合は、配偶者の浮気が原因で夫婦関係が破綻したとはいえません。不倫と夫婦関係の破綻には因果関係がないと判断され、慰謝料請求は認められない可能性があります。

1-3．配偶者から慰謝料の全額を受け取っていない

浮気は連帯債務になるため、配偶者と浮気相手の両方に慰謝料を支払う責任が生じます。しかし、すでに配偶者から全額分の慰謝料を受け取っている場合は、浮気相手に慰謝料請求をすることはできません。たとえば、慰謝料の額が100万円と認められている場合、配偶者がすでに100万円を支払っていれば浮気相手は支払う必要がないのです。

2．浮気相手に慰謝料請求する際に必要な準備

浮気相手に対して慰謝料請求するにあたって必要な準備には、以下のようなものがあります。

2-1．浮気の証拠を集める

浮気相手に慰謝料請求をする前に、浮気の確実な証拠を集めておきましょう。慰謝料の請求には、配偶者と浮気相手との間に肉体関係があったことがわかる証拠が必要になります。単に、2人が一緒に食事をしている様子を撮影した写真や、仲のよさがわかるメールのやり取りだけでは不十分です。2人一緒にラブホテルに出入りしている写真や動画・肉体関係があったことがわかる音声やメールのやり取りなどは証拠能力が高いでしょう。

2-2．浮気相手の連絡先を調べる

慰謝料を請求するためには、浮気相手の連絡先を知る必要があります。配偶者が浮気相手の素性を隠そうとするケースも多いため、場合によっては探偵事務所に調査を依頼することも検討したほうがよいでしょう。

2-3．示談書を準備する

慰謝料請求に備えて示談書を用意しておきましょう。示談書は慰謝料の金額や支払い方法などを記録しておくもので、問題解決後のトラブルを防ぐ効果があります。そのほかにも、「配偶者とは二度と会わない」というような、今後の条件も記載しておくのがおすすめです。

3．浮気相手に請求する慰謝料の相場を紹介

浮気相手に慰謝料を請求する場合の金額相場についてご紹介しましょう。

3-1．相場は数十万～300万円

浮気の慰謝料については「この場合はいくら」というように決まった金額があるわけではありません。状況によって大きく変化するため、相場は数十万～300万円程度と幅があるのが特徴です。

3-2．事情によって増減する可能性がある

慰謝料は婚姻期間や浮気していた期間・夫婦間の子どもの有無などさまざまな事情によって増減しますが、そのほかにも以下のようなケースでは高額になる可能性があるので確認しておきましょう。

• 配偶者と浮気相手が同棲していた
• 配偶者と浮気相手の間に子どもがいた
• 浮気を主導していたのが浮気相手のほうだった
• 浮気発覚後も関係を続けていた

4．浮気相手に慰謝料請求する方法

浮気相手に慰謝料を請求する方法には、以下のようなものがあります。

4-1．書面で慰謝料請求の意思を伝える

慰謝料の請求額を決め、浮気相手の身元を調べたら、まずは内容証明郵便で慰謝料を請求します。内容証明郵便は手紙を出したことやその内容を証明してくれるものです。あとから裁判になったとき、浮気相手が「そんな手紙は受け取っていない」といい逃れするのを防ぐことができます。法的な証拠にもなるので相手にプレッシャーを与えることができるという点もメリットです。

4-2．直接話し合いをして交渉する

浮気相手と直接会って話し合いをする方法もあります。ただし、直接会うと感情的になってしまってトラブルになることもあるため、自信がないようであればやめたほうがよいでしょう。相手を脅すような言動をとってしまうと逆に訴えられてしまう可能性もあります。冷静に話し合いができそうであれば、話し合いの内容を録音しておくのがおすすめです。

4-3．訴訟を起こす

書面や話し合いで交渉が成立しなかった場合は、訴訟を起こすことになるでしょう。裁判の途中で和解が得られればその時点で解決となりますが、和解が得られなければ最終的に裁判官が慰謝料の額を決定します。

5．浮気相手に慰謝料請求する際の注意点

浮気相手に慰謝料を請求する際には、以下のような注意点があるので確認しておきましょう。

5-1．W不倫の場合は慰謝料をもらえない可能性がある

配偶者の浮気相手も既婚者だった場合、つまり、W不倫の場合は希望どおりの慰謝料をもらえない可能性が高くなります。なぜなら、浮気相手の配偶者からも慰謝料を請求されるはずだからです。もちろん、自分たちが離婚するのであれば慰謝料の支払いは浮気した配偶者に任せればよい話でしょう。しかし、離婚しない場合は自分たちの家計から慰謝料を払わなければならないため、何のために慰謝料を請求するのかわからなくなってしまいます。状況によってはこちらのほうが高額の慰謝料を支払わなければならないこともあるため、注意が必要です。

5-2．時効を過ぎると慰謝料を請求できない

慰謝料請求には時効があり、浮気の事実を知ったときから3年、もしくは、浮気が始まった日から20年が過ぎると慰謝料を請求できなくなります。慰謝料に関するきちんとした話し合いをしないまま離婚してしまった場合でも、3年以内であれば請求できるということです。ただし、不倫の事実を知った日を証明するのは難しく、裁判でも争いになるケースが多くなっています。そのため、時効が近づく前に早めに慰謝料を請求するのがおすすめです。

6．浮気相手への慰謝料請求に関するよくある質問

「配偶者の浮気相手に慰謝料請求したい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。

Q．浮気の証拠集めを自分でするリスクにはどのようなものがあるのでしょうか？
A．途中で相手に気づかれたり違法行為をしてしまったりする可能性があります。違法行為によって逆に訴えられる恐れもあるので十分注意してください。

Q．浮気相手が未成年の場合でも慰謝料は請求できますか？
A．未成年であっても慰謝料請求は可能です。支払うお金を持っていない場合は浮気相手の両親が任意で支払いに応じてくれる可能性はありますが、強制はできません。

Q．浮気調査を探偵事務所に依頼するメリットを教えてください。
A．短時間で確実な証拠を集められる・裁判でも有利になる証拠が手に入る・浮気の事実と直接向き合わずに済むことなどです。

Q．配偶者の浮気相手に対してしてはいけないことにはどのようなものがありますか？
A．浮気相手の自宅や職場に乗り込んで暴力を振るう・退職を強要する・浮気相手の両親に対して慰謝料を請求するなどの行為はしてはいけません。

Q．浮気調査を依頼する探偵事務所は、どのように選べばよいですか？
A．浮気調査の実績が豊富か・料金体系は明確か・探偵業の届け出をしているかなどをチェックして選んでください。

まとめ

配偶者の浮気相手に慰謝料請求できる条件や慰謝料請求の方法などを詳しくご紹介しました。浮気相手から慰謝料をもらうためには、浮気の確実な証拠や請求手続きのための準備が必要です。自分で証拠を集める自信がない人は、信頼できる探偵事務所に調査を依頼することをおすすめします。