配偶者の不倫で慰謝料請求に必要な証拠は? 証拠集めの注意点も紹介

「配偶者が不倫したので慰謝料を請求したいが、どうすればよいのか?」とお悩みではありませんか? 配偶者に不倫の疑いがあったとしても、慰謝料を支払ってもらうには証拠が必要です。どんなものが不倫の証拠として認められるのかを知っておかなければ、せっかく証拠を集めても無駄足になってしまう可能性があります。

この記事では、不倫の証拠として認められるものや、慰謝料請求前に確認すべきことなどをまとめてご紹介しましょう。

  1. 不倫で慰謝料を請求する前に確認すべきことは?
  2. 不倫の慰謝料請求には証拠が重要
  3. 不倫の証拠として認められるものは?
  4. 不倫の証拠を集める際の注意点
  5. 不倫の証拠が見つからないときは探偵へ依頼を
  6. 不倫の証拠に関するよくある質問

この記事を読むことで、不倫の証拠になりにくいものや、探偵に調査を依頼するメリットなどが分かるはずです。

1.不倫で慰謝料を請求する前に確認すべきことは?

まずは、配偶者の不倫に対して慰謝料を請求する前に確認しておきたいことをまとめました。

1-1.不倫相手に慰謝料を請求できる条件を確認しておく

配偶者の不倫相手に対して慰謝料を請求するにはいくつかの条件を満たしている必要があるため、その内容を確認しておきましょう。まず、既婚者であるということを認識した上での関係であったかが重要なポイントになります。出会ったばかりの相手との不倫であれば、自分が結婚していることを隠して関係を続けることも可能です。その場合、不倫相手は独身だと思って交際していただけなので、「故意・過失がない」と認められてしまいます。

1-2.慰謝料請求の時効について知っておく

慰謝料を請求するにあたって、時効についても知っておく必要があります。時効を過ぎると慰謝料の請求はできなくなるので注意が必要です。慰謝料請求の時効は、配偶者が不倫している事実を知った日から3年、もしくは、配偶者と不倫相手の関係が始まった日から20年のいずれか短いほうで成立します。つまり、配偶者の不倫を知ってから3年以上何もせずに我慢してきた場合や、配偶者の不倫に気づかないまま20年以上たってしまった場合は、慰謝料を請求することができないのです。

1-3.今後の夫婦関係をどうしたいのか考える

配偶者本人にも慰謝料を請求する場合は、離婚することが前提になる例が多いです。まれに、「夫婦関係をやり直すことにしたが、けじめとして配偶者にも慰謝料を払ってもらった」というケースもあります。しかし、この場合は家計の中から慰謝料を払うことになるため、「意味がない」と考える人も多いでしょう。慰謝料を請求する際は、本当に離婚を選択するのか、離婚せず慰謝料だけもらうのか、不倫相手にだけ請求するのか、よく考えてみることをおすすめします。

2.不倫の慰謝料請求には証拠が重要

不倫の慰謝料を請求するには証拠が必要ですが、その理由は何なのでしょうか。

2-1.当事者たちがいい逃れできなくなる

もちろん、証拠がなくても慰謝料を請求すること自体は可能です。ただ、証拠がないと不倫をした当事者たちがいくらでもいい逃れできてしまいます。そうなると、慰謝料を請求しても支払ってもらうことはできません。逆に、「証拠もないのにいいがかりをつけられた」と、浮気相手に名誉棄損で訴えられることも考えられます。たとえ本当に不倫をしていたとしても、証拠がない状態ではこちらが不利になってしまうことがあるのです。

2-2.自分から離婚を請求できる

証拠がそろっていれば、こちらからの離婚請求に応じてもらいやすくなります。さらに、離婚の原因を作った側、つまり、不倫をした配偶者が離婚を希望してきても応じる必要はありません。もし、「不倫はされたが離婚はしたくない」と考えているなら、自分が有利になるように証拠をそろえておくべきです。証拠さえそろっていれば、配偶者が不倫したことによって夫婦が離婚するかどうかは、不倫された側の希望で決めることができます。

2-3.裁判を有利に進められる

話し合いで問題が解決しなかった場合は裁判を起こすことになりますが、確実な証拠がそろっていれば裁判官に不倫の事実を分かってもらうことができます。こちら側に有利な結果が出ることは間違いないでしょう。

3.不倫の証拠として認められるものは?

不倫の証拠として認められるのはどのようなものなのかをご紹介しましょう。

3-1.写真や動画

写真や動画は有力な証拠になりやすいものですが、ただ単に2人が一緒にいるところを撮影したものだと不倫の証拠にはなりません。重要なのは、2人の間に「肉体関係があったこと」を証明できるかということです。たとえば、2人でラブホテルに入っていくところと出ていくところや、1人暮らしをしている不倫相手の家に何度も入っていく姿を撮影したものであれば、肉体関係があったことを証明しやすいでしょう。1回だけだといい逃れされてしまう可能性があるため、複数回にわたって撮影した写真や動画があるとさらに有利です。

3-2.メールやSNSのやり取り

メールやSNSのやり取りについても、肉体関係があったことが分かる内容でなければなりません。ただし、ほかの証拠と一緒に提出することで証拠能力を高めることはできるため、普段のやり取りも保存しておくとよいでしょう。

3-3.自白を録音した音声

配偶者や不倫相手が不倫の事実を自白した音声は、証拠として有力です。不倫を問いただしたとき、ヤケになって自白してしまう例はよくあります。後になって「そんなことはいっていない」と逃げられないように、いつでも録音できる状態にしたボイスレコーダーなどを持ち歩いておくとよいでしょう。

3-4.領収書や利用履歴

ラブホテルの領収書やクレジットカードの利用明細、カーナビの走行履歴などが不倫の証拠になることもあります。ただし、相手が誰かを証明することはできないため、単体では証拠として弱いです。ほかの証拠と組み合わせて証拠能力を高めるために、身に覚えのない領収書や利用履歴などはすべて残しておくことをおすすめします。

3-5.探偵による浮気調査の報告書

浮気調査を依頼した探偵業者の調査報告書は証拠能力が高いです。探偵による調査では裁判でも有力な証拠がそろうため、確実に慰謝料を受け取りたい人は調査を依頼することをおすすめします。

4.不倫の証拠を集める際の注意点

自分で不倫の証拠を集めるにあたって、知っておくべき注意点をまとめました。

4-1.偽造はしない

何とか証拠を作り出そうとして写真を加工したりメールを偽造したりする人もいます。こうした行為は犯罪として扱われることもあり、慰謝料の請求ができなくなってしまうのです。実際には偽造をしていなくても、LINEのトーク履歴などは偽造が疑われることもあるため、確実な証拠と合わせて提出することをおすすめします。

4-2.法律違反になる行為には注意

自分で不倫の証拠を集めようとして、違法行為をしてしまうことも珍しくありません。たとえば、不倫相手の家に忍び込んで盗聴器を仕掛けるような行為は、完全な犯罪です。また、配偶者のスマホに浮気発見アプリを仕込んだり、パソコンに不正アクセスをしたりするのも違法行為にあたります。逆に訴えられて慰謝料請求どころではなくなってしまうため、十分注意してください。証拠集めをする前に、どのような行為が違法になるのかきちんと調べておくとよいでしょう。

4-3.相手に気づかれないように行動する

自分で不倫の証拠探しをする際は、くれぐれも配偶者に気づかれないように行動しましょう。疑っている素振りを見せると相手は警戒してしまいます。いつもとは違う場所で会うようにしたり、会うこと自体を控えてしまったりする可能性があるのです。そうなると、確実な証拠をつかむのが難しくなってしまうでしょう。何も気づいていないふりをして油断させることが証拠集めに成功するポイントです。

5.不倫の証拠が見つからないときは探偵へ依頼を

自分で証拠を集めるのが難しい場合は、探偵へ調査を依頼することも検討すべきです。探偵に依頼するメリットや方法・注意点などをご紹介しましょう。

5-1.相手に気づかれることなく確実な証拠を集められる

探偵に調査を依頼すると、不倫の確実な証拠をつかめるというメリットがあります。浮気している人は警戒心を高めていて、特に配偶者の言動には敏感なはずです。そんな状態のときに素人が尾行や張り込みなどをおこなうと、途中で気づかれてしまう可能性が高いでしょう。探偵に依頼すれば、そのような心配はありません。専用の機材を使い、長年の経験をもとに調査してくれます。

5-2.まずは無料相談・無料見積もりを

探偵に調査を依頼する際は、まず無料相談や無料見積もりを申し込みましょう。ホームページのフォームから申し込み可能な業者も多いのでチェックしてみてください。無料見積もりの内容に納得できたら実際に会って打ち合わせをおこない、調査日時を決定するというのが一般的な流れです。探偵社アヴァンスでは、調査中1時間ごとに調査員から状況を報告する電話かメールがくるため、安心して任せることができます。

5-3.悪質な探偵業者に注意

探偵業者の中には、悪質な営業をしているところもあるので十分注意してください。悪質な探偵業者に依頼したことで「高額な料金をだまし取られた」「いい加減な調査しかしてもらえなかった」という被害が報告された例は数多くあります。特に、以下のような特徴の業者は利用しないようにしましょう。

  • 強引に契約を迫る
  • 契約内容が分かりにくい
  • 無料見積もりを受け付けていない
  • 探偵業の届け出をしていない
  • 過去に行政処分を受けている
  • 調査報告書のサンプルを見せてくれない

6.不倫の証拠に関するよくある質問

「不倫の証拠を集めたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.不倫の慰謝料はいくらぐらいが相場でしょうか?
A.離婚する場合は100万~300万円、離婚しない場合は50万~100万円程度が相場といわれていますが、婚姻期間や子供の有無などによって幅があります。

Q.証拠がそろっているのに不倫相手が慰謝料請求に応じません。どうすればよいですか?
A.話し合いに応じない場合は、内容証明郵便を送ります。この方法でも支払いに応じないのであれば、裁判になるでしょう。

Q.配偶者の不倫相手が未成年の場合、慰謝料は請求できますか?
A.未成年であっても社会人であれば慰謝料を支払ってもらうことは可能です。支払い能力がない場合は両親を交えての話し合いが必要になるでしょう。

Q.探偵に浮気調査を依頼する場合、費用を少しでも安くする方法はありますか?
A.浮気相手の名前や会っている可能性が高い日時・場所など、知っている情報があれば調査員に伝えてください。調査期間が短く済み、費用も安くなるはずです。

Q.浮気調査の費用はどの探偵業者に依頼しても同じくらいでしょうか?
A.いいえ。探偵業者によって差があるため、相場を把握するために複数の業者に無料見積もりを依頼して比較するとよいでしょう。

まとめ

配偶者の不倫で慰謝料を請求するにあたって事前に確認しておくことや、証拠の重要性について詳しくご紹介しました。慰謝料を請求するためには、肉体関係があったことを証明できる証拠が必要です。裁判でも認められる不倫の証拠をつかむためには、プロの探偵に調査を依頼すべきケースもあります。ぜひこの記事を参考に、早期に問題を解決してください。