会話のない夫婦は離婚する危険が高いって本当?

会話のない夫婦大恋愛の末に結婚したカップルも、長年一緒に暮らしていると会話が減ってくるでしょう。
会話がなくなると離婚率が高くなるという調査結果があります。
では、なぜ会話のない夫婦は離婚しやすいのでしょうか?
そこで、今回は夫婦の会話と離婚の危険の関係についてご紹介します。
会話のない夫婦が離婚しやすいならば、会話さえしていれば離婚の危険はないのでしょうか?
「最近夫や妻と会話らしい会話をしていないな」と思っている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

目次

  1. 夫婦の会話がないほど離婚の危険は高くなる?
  2. 会話時間が短いデメリットとは?
  3. こんな会話は逆効果
  4. ​前向きな会話を増やすコツとは?
  5. おわりに

1.夫婦の会話がないほど離婚の危険は高くなる?

日本では、夫婦が会話をする時間が平均で1時間前後だそうです。
これは、世界で48番目。決して高いとは言えませんね。
また、2014年の調査によると夫婦の会話の時間が30分未満と答えたカップルも5割以上いたそうです。
これは、2014年の11月22日(いい夫婦の日)に放映されたNHKニュースの中でも報じられたので、覚えている方もおられるのではないでしょうか?
さらに、離婚を考えている夫婦の平均会話時間は約20分だそうです。
これだけを見ると、夫婦の会話が少ないカップルほど離婚の危険が高いように見えます。

2.会話時間が短いデメリットとは?

では、夫婦の会話が短いとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
この項では、その一例をご紹介します。

2-1.相手に対して関心が薄くなる

夫婦の会話がないと、相手に対する関心が薄くなります。
「夫や妻が、今どんなことに興味があり、何になやんでいるのか」ということは、会話がなければわかりません。
また、帰りが遅くなったり、家で食事を取らなくなったりしても会話がなければ理由を聞きだせないでしょう。
ですから、会話が少ない夫婦ほど相手に対する関心が薄くなっているのです。

2-2.相手に対する信頼がなくなる

夫や妻に相談をしても、いいかげんな返事を返されたり「自分で考えてくれ」と言われたりすれば、相手に対する信頼がなくなっていくでしょう。
そうなると、「一緒に暮らしている意味はあるの?」と思うことも増えていきます。
また、相手が自分に内緒で重大な決断を下してしまっても不満がたまりやすくなるでしょう。

2-3.一緒にいたくなくなる

会話もない相手とずっと一緒に暮らしていると、気づまりです。
会話は単に情報交換をするだけではありません。
考えや気持ちを共有するコミュニケーションなのです。
ですから、会話のない相手と暮らしているということは、コミュニケーションを取れない相手と暮らしているようなものでしょう。
犬や猫はしぐさでコミュニケーションを取りますが、人間は言語能力が発達した分、それ以外の手段でコミュニケーションが取りにくくなっています。
「夫婦なのだから以心伝心でわかるだろう」と思う方もいるでしょうが、相手の考えていることが完全にわかる人間などいないのです。
ですから、「会話のない人と一緒にいる意義はあるのだろうか」という考えが大きくなって離婚問題に発展することも珍しくないでしょう。

3.こんな会話は逆効果

では、会話の時間さえ長ければ離婚の危険はなくなるのでしょうか?
いいえ、それは違います。会話の内容によっては、会話がない夫婦より離婚の危険性が高くなるのです。
この項では、かえって離婚の危険性が高まる会話の一例をご紹介しましょう。

3-1.一方的な愚痴(ぐち)や叱責(しっせき)

夫や妻と会話をすると言っても、愚痴(ぐち)や叱責(しっせき)では意味がありません。
特に、妻の家事がいたらない部分を責めたり夫の給与に関する愚痴(ぐち)をいったりすれば、お互いに対する不満はたまるばかりでしょう。
愚痴(ぐち)をこぼしたり、相手を責めたりすることによって心がすっきりすることもあります。
しかし、それは言った方だけで、言われた方はストレスがたまるばかりなのです。

3-2.返事が決まっている会話

夫や妻が話しかけても「分かっている」「聴いている」「よくわからない」「君に任せるよ」という返事ばかりをしていませんか?
これでは、会話をしていると思っているのは返事をしている本人だけです。
毎回どんな話をしても、同じ返事しか返ってこなければ相手は会話する気がなくなってしまうでしょう。

3-3.相手の人格を否定する会話

長年一緒に暮らしていれば、けんかすることもあるでしょう。
しかし、そのときに相手の人格を否定したり、攻撃したりするような言葉をかければ相手が何も話せなくなります。
特に、何かを聞いたり相談したりしたいときに「お前は頭が悪いからそんなこともわからないのか」などということを言われれば、会話も少なくなるでしょう。
また、相手だけでなく配偶者の両親や兄弟を否定するようなことを言い続ければ、自然と会話は少なくなります。

4.前向きな会話を増やすコツとは?

では、どうすれば夫婦関係が円満でいられるような会話ができるのでしょうか?
最後に、夫婦関係がうまくいく会話のコツをご紹介します。

4-1.相手の話を聴くことから始めよう

会話をうまく続けるコツは、相手の話を聴くことです。
話の途中で意見を言いたくなることもあるでしょうが、そこはぐっとこらえてください。
相手の話が終わってから、始めて自分の意見を言いましょう。
また、会話をするときはテレビを見たり新聞を読んだりしてはいけません。
相手の話を聴く姿勢を見せることが大切です。
さらに、お互いの仕事の話は理解できないこともあるでしょう。
しかし、仕事の大変さは理解できると思います。
「あなたも大変ね」「よくがんばっているね」など、相手を認めてあげることも大切です。

4-2.相手をほめよう

夫婦は家事や仕事、育児を分担して行わなければいけません。
しかし、それは義務ではないのです。
お互いの好意と努力によってなりたっています。
ですから、妻が家事をするのは当たり前ではありません。
夫が給料をすべて妻に渡すのも当たり前ではないのです。
ですから、相手の働きを認めてほめてあげましょう。
夕飯の料理をほめてもよいのです。
給料日には「ありがとう、お疲れ様です」と言ってあげてください。
それだけでも、会話が続いていくかもしれません。

4-3.一緒に楽しいことを共有しよう

映画を見たりおいしい食事をしたり、きれいな景色を見たりすれば、そこから自然と会話がつながっています。
ふたりだけでは会話の糸口がつかめないという場合は、子どもを間に挟んでもかまいません。
喜びや面白さを共有できれば、会話が続きやすいでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか?
今回は、会話のない夫婦は離婚の危険が高いのか?ということについて、ご紹介しました。
まとめると

  • 離婚の危険が高い夫婦ほど、会話の時間は短くなる。
  • 会話時間が長くても、内容によっては離婚の危険が高まる。
  • 相手をほめて会話の糸口をつかもう。
  • 喜びや楽しいことを共有しよう。

ということです。
長年会話をあまりしない夫婦の場合は、「いまさら会話なんて」と思うかもしれません。
しかし、一緒に生活をしていれば何度も大きな決断をしなくてはならないときもあるでしょう。
そのときに会話がないと、話し合いのきっかけもつかめません。
一方的に決断を押しつけられたり勝手に決断されたりすれば、相手への不満は高まります。
長年仲のよい夫婦というのは、会話は少なそうに見えてもするべきときはきちんと会話をしているのです。