
不倫問題を解決するには? 示談や調停のための基礎知識
パートナーが不倫をしているとわかったら、どう解決しますか? 「事実を追求してやめさせたい」「慰謝料をもらって別れたい」など、いろいろな思いで悩み、複雑な気持ちで日々を過ごす人も多いでしょう。問題の渦中にあって適切な判断をすることは、なかなか難しいものです。この記事では、不倫の解決とは何か・どうすべきかを整理し、示談など考えられる着地点について解説しました。
この記事を読めば、不倫を解決させるポイントがわかり、具体的な行動に移すことができます。離婚や、示談をする方法についても説明していますので、ぜひ参考にしてください。
1.不倫の解決とは
1-1.不倫の解決をどう考えるか
どうなることが不倫の解決だと考えるか、状況によって違ってきます。パートナーが不倫をする理由や、自分の気持ちによって、解決の着地点は異なるでしょう。
- 不倫をやめさせたい
- 裏切りに対して仕返ししたい
- 不倫相手にも復讐(ふくしゅう)したい
- 夫婦関係を修復したい
- 反省を示してほしい
- 慰謝料をもらって別れたい
夫婦関係を修復して結婚を続けるか、離婚を決意するかで解決策は大きく変わります。どんな結末を解決とするか、話し合いの中で慎重に見極めましょう。
1-2.実際の解決方法とは
不倫の解決方法には、以下のようなものがあります。
1-2-1.話し合い
不倫の事実がはっきりしたら、パートナーがなぜ不倫をするのか、今後どうしたいのかをたずねることが必要です。パートナーが不倫をする理由には、以下のようなものがあります。
- 一時的な気の迷いで、今後はやめる
- 相手は誰であれ、息抜きの浮気が必要
- 不倫相手を大切な人だと感じている
- 結婚生活に不満がある
あなた自身の気持ちを伝えることも大切です。修復したい気持ちがあるなら、パートナーを非難するだけでは解決しません。今後はどうすれば円満な結婚生活が続けられるか一緒に考えたいという気持ちを、率直に伝えましょう。一度の話し合いで結論を出さず、お互い冷静に考える時間を置くことも有効です。
1-2-2.示談
- 結婚を続けるうえでの示談
相手に反省をうながし、今後は浮気をしないという約束をします。口約束ではうやむやになる恐れがあるため、示談書にすると良いでしょう。不倫相手と会わない・小遣いを減らすなどの取り決めをするほか、示談金をもらって自分だけの財産として確保することもできます。家計全体の保有金額は変わらないものの、再度の浮気を許さない・次は離婚も辞さないという決意を示す効果があるでしょう。
- 離婚のための示談
慰謝料や扶養料・財産分与・子どもの養育費などについて合意ができれば、裁判をせずに離婚することができます。お金の支払いが履行されないことに備えるため、示談書を作成し、合意の内容をもらさず確認できることが必要です。この場合は示談書を公正証書にしておくと良いでしょう。
1-2-3.調停
- 夫婦関係調整調停(円満)
この調停は「夫婦関係調整調停(円満)」という名称のとおり、夫婦関係の修復を第一の目的とし、双方の言い分を調整して結婚を円満に続ける方法を探る場です。家庭裁判所で調停員を交えて話し合いをします。第三者が間に入るため、事実関係とお互いの言い分を明らかにし、今後の夫婦関係をどうするかを冷静に話し合うことができるでしょう。
- 夫婦関係調整調停(離婚)
離婚すべきかどうか迷っている場合はこの離婚調停を行います。双方が離婚を決断している場合でも、慰謝料・財産分与・子どもの親権・養育費などについて本人同士の話し合いでまとまらない事柄は調停で話し合うことになるでしょう。話し合った結果、調停調書に記載された合意は法的な効力を持ち、無効や変更には再度申し立てが必要です。離婚後の紛争の際や、離婚後に慰謝料を請求する場合でも調停を起こすことができます。
1-2-4.裁判
調停を行った結果、どうしても合意がまとまらないときは、裁判訴訟を起こすことができます。多くの離婚は調停において成立し、裁判まで進む夫婦は全体の1%程度です。どうしても譲れない問題を勝ち取りたいときに、裁判訴訟を起こします。ただし、不倫の裁判訴訟は不貞行為の立証がないと受け付けてもらえないため、法的に有効な証拠が必要です。
不倫の訴訟ができない場合でも、財産分与や子どもの親権をめぐる裁判ができます。しかし、この場合は相手の非を理由にできないため、有利な判決が取りにくくなる可能性がある点に注意が必要です。裁判は争いの場ですから、相手の不法行為の決定的な証拠を用意し、代理人(弁護士)を立て、戦略を練るなど十分な準備をして臨みましょう。
2.不倫の解決策とは
2-1.「不倫?」と感づいたら、まずするべきこと
疑惑があるときは、不倫の事実をまず確認する必要があります。携帯電話・パソコン・SNS・財布のレシート・クレジットカードの請求書など、証拠になりそうなものはすべてチェックしましょう。「今日はどうだった?」「夕食は何を食べたの?」と、パートナーの話を聞くこともマメにしてください。行き先や帰りが遅くなった理由など、うそを重ねるごとにボロが出る確率が高くなるからです。
このとき、なるべく浮気を疑う様子を見せず、純粋に会話をしたいという調子で接しましょう。携帯電話などをチェックしていることも悟られてはいけません。しつこく疑いの目で見られていると感じると、相手はますます夫婦関係から気持ちが離れ、証拠をつかまれないよう用心深くなってしまうことが多いのです。
2-2.解決させるポイント
できるだけ早く不倫の事実関係をつかむことが重要です。確証が持てず、悩む期間が長くなると、イライラしたり不安になったりするばかりで、何も決断することができません。険悪な態度をパートナーにぶつけると、相手の態度が硬化し、話し合いもできず泥沼になる可能性があります。
「浮気なんてしていない」と言わせない事実をつかんだら、相手に認めさせたうえ、決して容認しないことを伝えましょう。ここに至るまでにあきらめてしまうと、今後も浮気を見て見ぬふりをして暮らすことになります。浮気グセのある人はなぜか「浮気をしても許される」と自分に都合よく考える傾向にあるため、毅然とした態度で臨みましょう。
また、浮気の相手についての情報を得ることも必要です。不倫と知っていて付き合っていた場合、不貞行為の責任を問い、慰謝料を請求することを考えてもいいでしょう。
2-3.専門家へ相談について
- マリッジカウンセリング
日本ではまだ一般的とは言えませんが、夫婦関係を修復したい場合は、利用してみると良いでしょう。マリッジカウンセリングという名称ではなく、自治体や女性センターなどで夫婦関係や家庭のトラブルについてカウンセリングを行っているところもあります。話すことで問題を整理し、夫婦関係を根本的に考え直すことで、離婚を避けられたという事例も多いようです。
- 離婚弁護士
代理人になってもらうつもりがなくても、弁護士に相談することは大変有益です。離婚に詳しい弁護士から、不倫の証拠について・慰謝料の相場・財産分与の方法など、いろいろな情報が得られます。具体的な知識を得ると、自分の気持ちが整理でき、離婚するかどうかの決断もしやすくなるでしょう。相手と話し合いをするうえでも、相場などの知識があると圧倒的に有利な条件を引き出せます。自治体で行っている法律相談の窓口を利用するか、法テラスなどで相談先を探すと良いでしょう。
3.探偵への不倫の相談、解決依頼について
3-1.探偵社とは
探偵社は浮気調査のほか、素行調査・人物信用調査・家出調査などを行っています。浮気調査の場合は、依頼された対象人物の張り込み・尾行・追跡などによって行動を監視し、写真や動画で証拠集めが主になるでしょう。調査対象が接触した人物についても調査し、浮気相手を特定することができます。
浮気の証拠集めは、自分ではなかなか難しいものです。気づかれると警戒され、夫婦関係がさらに冷え込み、巧妙なやり方で浮気をされるという事態になりかねません。裁判での証拠として有効な写真を撮ることも、自分では技術的に無理なことがほとんどです。調査報告書まで作成してくれるプロに依頼するほうが良いでしょう。
3-2.探偵社に依頼する方法・流れ
弊社に依頼される場合は、まず無料相談を実施しています。依頼の流れについて以下にあげますので、参考にしてください。
3-2-1.電話または対面による相談
- お申し込み
電話か、メールフォームにて、無料相談のお申し込み
- 当社より連絡
通常24時間以内に、相談の日時についてメールでご連絡
- ご相談
相談員が親身になってお応えします
3-2-2.メールによる相談
- 相談内容を送信
メールフォームに相談内容を記入のうえ、送信
- 弊社よりメールで回答
送信された情報で、できる限りの回答をメールで返信
- ご相談
回答を見たうえで、より詳細な相談を希望する場合は、電話・または対面による無料相談
3-3.金額などについて
弊社の行っている浮気調査の料金は以下のとおりです。詳しくはこちらをご覧ください。
- 1日お試しパック(4h):45,000円(税別)
- 4日パック(16h):190,000円(税別)
- 6日パック(24h):285,000円(税別)
- 8日パック(32h):380,000円(税別)
調査はお客様のご希望日時より実施いたします。
3-4.相談窓口
各種専門家への相談は、情報収集に役立つほか、専門分野によって違った切り口で問題を眺めることができます。問題を話すことで、やるべき行動がおのずと見えてくることがあり、自分だけで悩まずに相談すると良いでしょう。
浮気調査の窓口:プロまたは自分で浮気調査・結婚セラピスト
日本弁護士連合会:離婚の相談・代理人の依頼
日本司法書士会連合会:離婚の相談・示談書の作成など
法テラス:国が設立した法的トラブルの案内サイト
裁判所(家事事件):調停や訴訟についての情報・案内
自治体の法律相談:離婚・慰謝料・養育費などの相談
自治体のカウンセリング:夫婦関係・離婚・家庭のトラブル
女性センター:夫婦間のトラブル・離婚後の生活の相談
3-5.注意点
身近な人への相談は、信頼できる人に話を聞いてもらうだけにとどめましょう。専門家でない人の場合、個人的な結婚観と経験に基づく反応が返ってくるものです。自分のケースに有効なアドバイスは期待しないほうが良いでしょう。また、不倫された怒りにまかせてあちこちに言いふらしたりネットで拡散したりといった行為は、自分の評判を落とし、後悔することが多いため慎むのが得策です。
4.不倫の解決に関するよくある質問
4-1.不倫をやめない配偶者と離婚したいのですが、相手は離婚する気はないと言います
配偶者が話し合いで離婚に応じない場合、調停や裁判に進むことになります。不貞行為が明らかでないと離婚の要件にならないため、有効な証拠をそろえることが必要です。「性格の不一致」の要件で長期の別居を理由に離婚できる場合もありますが、慰謝料の請求などはできず、長期化しがちである点に留意しましょう。
4-2.示談書とは何ですか?
示談書とは、双方がどのような条件で合意を得たかを書面に記したもので、「和解契約書」とも言います。できるだけ細部まで書いておき、事後の争いが起きないように十分に検討した内容にしましょう。夫婦関係を続けるために作成する場合は、不倫相手に会わないなど約束の内容を盛り込み、違反した場合は示談書を根拠に離婚を迫るといった使い方ができます。
離婚する場合は以下のような項目を入れ、行政書士などにチェックしてもらったうえ公正証書にしておきましょう。支払い延滞時の差し押さえなどを実行することができます。公正証書は自分と相手が公証人役場へ出向いて作成するほか、行政書士・弁護士に手続きを依頼することも可能です。
- 作成した日付
- 合意の条件
- 支払金額・内訳
- 支払い方法
- 延滞した場合の取り立て方法
- 連帯保証人
離婚の場合、慰謝料・財産分与・養育費は目的が異なるため、それぞれ別に内訳を明記しておきましょう。
4-3.調停とはどんなものですか?
離婚調停は「夫婦関係調整調停」という名称のとおり、離婚をしないで済むならそのほうが良いという趣旨もあって行われています。離婚の意志が強い人にとっては面倒な手続きですが、調停をしないで離婚裁判へ進むことはできません。離婚する夫婦の多くは調停の場で合意に達しますが、調停員は「良識のある一般人」であり、法律の専門家ではないことに注意しましょう。第三者として間に立ってくれるだけで、合意の内容について適切なアドバイスをしてくれるわけではありません。自分にとって満足の得られる条件で合意するためには、弁護士などに相談し、十分な知識と戦略を身に付けておくことが必要です。
4-4.慰謝料はどのくらい取れるのでしょうか?
慰謝料は一般的に、50万円から300万円、平均で200万円程度と言われています。不倫相手に請求することも可能です。ただし、パートナーが既婚者であることを不倫相手が知らなかった場合や、風俗店の従業員が仕事として付き合っていた場合は不貞行為に問えず、慰謝料を請求することはできません。
4-5.支払いの取り決めはどのようにすればいいですか?
最初は誠実に支払う姿勢が見えたとしても、長い時間が経過すると支払いが滞ることが多くなります。分割の支払いになる場合、延滞があれば給料をおさえるなどの措置を取りますが、その履行に費用がかかるなど、もらう側にも負担がかかることに注意しましょう。できるだけ一度に支払ってもらい、不動産をもらう場合は名義変更を早急に済ませることをおすすめします。
また、子どもの養育費は18歳まで・成人するまで・大学を卒業するまでなどと決めることが多いでしょう。養育費を払う条件とともに、定期的な面会を取り決めることも一般的です。しかし、相手に新しい家庭ができたり、転職で経済的に苦しくなったりといった理由で養育費の減額を求められる可能性があることを留意しておきましょう。
5.まとめ
いかがでしたか? 今回は不倫で悩んでいる方のために解決方法をまとめ、示談書の作り方についても紹介しました。離婚する・しないにかかわらず、優位に立って話し合いを進めるためには、確固たる不貞の証拠と戦略が必要だということが明らかです。この記事を参考に、専門家への相談や情報収集を実行し、解決へ向けて前へ進んでいただければと思います。