家に盗聴器が仕掛けられているかも? 盗聴調査を依頼する方法とは?

知らない間に盗聴器を仕掛けられ、会話や生活音を盗聴されていた。このような事件をテレビで見たことのある方も多いことでしょう。現在の盗聴器は小型で高性能なため、住人に分からないように仕掛けることは難しいことではありません。「もしかすると、自宅が盗聴されているかもしれない」と不安になっている方もいると思います。

そこで、今回は盗聴器が仕掛けられているかどうかの調査を依頼する方法などをご紹介しましょう。

  1. 盗聴の怖さと盗聴調査の重要性
  2. 盗聴調査とは?
  3. 盗聴調査を依頼する方法
  4. 盗聴調査に関するよくある質問

この記事を読めば、盗聴器の調査を依頼する方法だけでなく、発見後の対処方法なども分かります。自宅が盗聴されているかもと不安に思っている方や、盗聴器の調査を依頼できる業者を探しているという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

1.盗聴の怖さと盗聴調査の重要性

はじめに、盗聴の怖さや盗聴器を見つけ出す重要性などをご説明します。なぜ、盗聴が行われるのでしょうか?

1-1.盗聴とは?

盗聴とは、盗聴器を使って室内や社内の会話や音を無断で聞く行為です。本人の断りなく会話や生活音を聞くことは、プライバシーの侵害にあたります。しかし、現在の法律では盗聴器の販売や設置、盗聴波(盗聴器が発する電波)を聞くことは、違法ではありません。ただし、盗聴器の発する電波は電波法に違法している周波数のものも多いのです。また、盗聴器を通して聞いた会話を第三者に漏らすことも罪に問われます。

盗聴器を仕掛けるために勝手に家へ侵入した場合は住居侵入罪、盗聴で知り得た情報を元にストーカー行為をすれば、ストーカー規制法が適用されるのです。

1-2.盗聴の怖さ

盗聴をされると、プライバシーが筒抜けになってしまいます。また、行動パターンも分かってしまうため、空き巣の被害などもあいやすくなるでしょう。その上、会話や生活音が誰かに聞かれているかもしれないと思うと、気が休まる暇がありません。特に、ストーカー目的で盗聴されると、命の危険すらありえるのです。

1-3.進歩し続ける盗聴器

現在は、小さくて高性能な盗聴器が安価で販売されています。インターネット通販のサイトでも安価に販売されているため、誰でも簡単に手に入れることができるでしょう。

盗聴器は、大きく分けて電池式と電源式があります。電池式の場合は電池が切れてしまえばそれまでですが、電源式の場合はタップ式コンセントの内部などに仕込まれており、そこから電源を供給されるのでいつまでも盗聴をし続けるでしょう。

また、最新の盗聴器は会話や生活音がし始めた瞬間に盗聴を開始するものもあります。このような盗聴器の場合、盗聴電波が発信される時間が限られるため、より発見が難しいのです。

1-4.盗聴器は自力で発見できるの?

盗聴器を発見する機械や、スマートフォン用のアプリなども販売されています。盗聴器を発見する機械は、盗聴器が発する電波を捉えることが可能です。古い盗聴器の場合は、FMラジオでキャッチできる周波数帯の電波を使っていることが多いので、FMラジオでも発見することができます。しかし、最新の盗聴器が発する電波は多様化しているので、専門の機械が必要です。また、スマートフォンがキャッチできる電波の周波数では、盗聴器の電波は捕らえられないものがほとんどで、アプリの信頼性はとても低いでしょう。

専用の機械を使って盗聴されていることが分かっても、盗聴器を発見するのは至難の業です。前述したように、最新の盗聴器はとても小さく、いろいろな場所に隠すことができます。代表的な隠し場所はタップ式コンセントですが、この他にもぬいぐるみや消臭剤・ゲーム機の中などにも盗聴器は隠すことが可能です。そのため、盗聴されていることは分かっても、盗聴器が見つからないという例も珍しくありません。自力で探し出すことは可能ですが、見つからなかった場合は不安感ばかりが増すことになるでしょう。

1-5.盗聴器調査を依頼する重要性

盗聴は、ストーカーや空き巣目的・監視目的で行われていることが多いのですが、その一方で愉快犯的に盗聴をする方もいます。「他人の会話や生活を盗み聞きたい」という歪んだ好奇心で、盗聴を行う人々です。そのような人物は、「盗聴器が見つかった」というだけで、十分な牽制効果が期待できます。また、ストーカー行為に悩まされている方は、盗聴が行われなくなるだけでプライバシーを保つことができるでしょう。盗聴器を発見したことで、相手を罪に問うことも可能です。空き巣などの犯罪も未然に防ぐことができるでしょう。

盗聴器を発見したい方、盗聴した人物をつきとめたい方は専門家に盗聴器の調査と仕掛けた人物の特定を依頼するのがおすすめです。

2.盗聴調査とは?

盗聴調査とは、盗聴器の有無や個数を調べることはもちろんのこと、発見した後の調査も含まれます。盗聴器が仕掛けられるには、理由があるのです。前述したように他人の会話を盗み聞きたいという歪んだ好奇心が理由ならば、盗聴器が発見されさえすれば問題は解決するでしょう。しかし、ストーカーや嫌がらせ・監視目的のための盗聴ならば、誰が盗聴器を仕掛けたのかを突き止め、場合によっては警察などにしかるべき対処をしてもらわなければなりません。

また、盗聴器の半数以上が知人や恋人・親類・配偶者など被害者と面識のある人物によって仕掛けられています。ですから、きちんと対処をしておかないと、また盗聴器が仕掛けられることもあるでしょう。新たな盗聴を防止する意味でも、盗聴調査は大切です。

3.盗聴調査を依頼する方法

この項では、盗聴調査を依頼できる業者の種類や依頼をする方法・盗聴器が見つかった後の対処方法などをご紹介します。依頼先を探す際の参考にしてくださいね。

3-1.盗聴調査を依頼した方がよいケースとは?

  • 最近、自分の行動が周りの人々に漏れている
  • まったく家に入れたことがない人にプライベートをかなり詳しく把握されている
  • いたずら電話や無言電話が多くなった
  • 家に侵入された形跡がある
  • 空き巣に入られた
  • 電話にノイズが頻繁に入るようになった

このような経験がある方は、部屋に盗聴器が仕掛けられている恐れがあります。一度業者に調査を依頼してみましょう。

3-2.盗聴調査を行ってくれる業者と、業者に依頼をするメリット

盗聴調査を行ってくれる業者は、専門業者・探偵業者・警備業者の3種類があります。警備会社の場合は、家や会社の警備を依頼していると、盗聴調査もオプションで行ってくれるというところが多いでしょう。ですから、専門業者や探偵業者に依頼をするのが一般的です。盗聴調査の専門業者は、盗聴器の発見と取り外しを行ってくれます。探偵業者の場合は発見と取り外しの他、今後の相談にも乗ってくれるでしょう。盗聴器を仕掛けた人を突き止め、何らかの対処をしたいという方は、探偵業者へ依頼するのがおすすめです。

なお、盗聴器の発見は素人にもできますが、家電やコンセントの中に埋めこまれた盗聴器を外す場合は、第二種電気工事士のような資格が必要になります。ですから、盗聴調査は業者に依頼をした方がよいでしょう。

3-3.申し込みの方法と料金の相場

盗聴調査の相場は、調査をする建物の広さによって異なります。広いほど高くなりますが、ワンルームのアパートやマンションならば、5万円前後が相場です。取り外しまで含めても10万円以下ですむでしょう。盗聴器を仕掛けた方の捜査は、また別料金になります。

現在は、ホームページを開設している探偵業者や盗聴調査の専門会社も多くなりました。業者によっては、ホームページから調査を依頼できるものもあります。また、相談は無料というところもあるので、一度相談をしてから申し込んでもよいでしょう。今はホームページに料金を明記してある業者も多いので、安心です。

3-4.注意点

テレビ番組などで、「盗聴電波を受信しました」といきなり訪ねていって調査を行う業者が紹介されていますが、あれはテレビ番組を作るうえでの演出のことが多く、一般的な盗聴調査会社は、いきなり訪ねて調査をするように申し出ることはまずありません。

また、盗聴調査で正確に盗聴器を探し出すためには、複数の機材が必要です。安価で買えるハンディータイプの機材だけを使うような業者も、信頼できません。「お宅から盗聴電波が出ています」といわれても、業者を家に入れないように注意しましょう。また、相場と比べてあまりにも安すぎる業者には要注意です。

4.盗聴調査に関するよくある質問

Q.ご近所に分からないように調査をしてもらうことは可能ですか?
A.はい、大丈夫です。業者であると一見して分からない格好で訪問してくれるところもあります。

Q.盗聴器はどんなものであれ、自分では取り外せないのでしょうか?
A.電池式でぬいぐるみなどに埋めこまれているものや、タップ式コンセントに偽装したものですと自分で外すことはできます。電話機に埋めこまれたものは、NTTに依頼して工事してもらいましょう。

Q.盗聴されたものが、インターネットで公開されてしまいました。削除を申し出ることはできますか?
A 可能ですが、一度公開されたものを完全になくすことは不可能です。そうならないように早めに手を打ちましょう。

Q.盗聴器はFMラジオで発見できると聞きましたが、本当ですか?
A.FMラジオでキャッチできる周波数を使った盗聴器であれば、発見できるでしょう。しかし、素人が簡単に見つけることはできません。

Q.ホテルに泊まった際に盗聴されたような気がしますが、ホテルの責任を問うことはできますか?
A.盗聴器の設置自体は罪に問えません。ですから、ホテルの責任を問うことは難しいでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は、盗聴調査の重要性や依頼の仕方などをご紹介しました。盗聴器は誰でも手軽に買えることから、ちょっとした出来心で知人や恋人などの家に仕掛けてしまう人もいます。また、賃貸物件の場合は以前住んでいた住人の会話を盗聴することが目的で仕掛けられた盗聴器が、ずっと残されていることもあるでしょう。おかしいな、と思ったら依頼をしてみてください。