W不倫の場合の慰謝料請求はどうなるの?~相場や注意点について~

結婚した者同士が不倫することを“W不倫”と言います。
今まで信じていたパートナーが浮気していたことだけでもショックを受けるでしょう。
W不倫の場合、慰謝料はどうなるのか、W不倫の慰謝料相場について説明します。
また、慰謝料を請求する際の注意点についてもチェックするので、W不倫の被害を受けた夫・妻はぜひ確認してくださいね。

目次

  1. W不倫の場合、慰謝料はどうなるの?
  2. W不倫の慰謝料相場は?
  3. W不倫の慰謝料を請求する際の注意点
  4. まとめ

1.W不倫の場合、慰謝料はどうなるの?

既婚者同士が不倫をするW不倫の場合、慰謝料が請求できるかどうか相談する人は結構多いです。
W不倫の場合、慰謝料はどうなるのでしょうか。

1-1.離婚するのか、しないのかが大きなポイント

W不倫の場合でも、不倫になるので慰謝料の請求はできます。
ただし、離婚するのか、しないのかが大きなポイントになるでしょう。
不倫をした夫・妻と離婚する場合、不倫相手の両方に慰謝料が請求できます。
不貞行為をしたのならなおさらのこと、慰謝料の額は大きくなるでしょう。
また、お互い結婚している者同士が不倫をしたことになるため、不倫相手側の夫婦も離婚する可能性があります。
双方離婚するのか、しないのかハッキリと決めておいた方がいいでしょう。
不倫をした者同士どちらとも離婚をしない場合は、慰謝料を請求しないケースが多いです。
自分の夫や妻には請求できませんが、相手方に請求できることも覚えておいてください。

1-2.泥沼状態になる可能性も

W不倫は普通の不倫よりもやっかいな状態になりがちです。
実際、お互いの家庭環境や状況によって請求金額も異なるため、泥沼になる可能性も十分にありえます。
誰が誰に慰謝料を請求するのかによっても、請求額が異なるでしょう。
不倫の慰謝料は、相手が不倫によって精神的苦痛をどのくらい受けたのかどうかで決まる傾向があります。
また、自分たちが離婚を考えていても、相手方の夫婦は離婚しない可能性もあるでしょう。
慰謝料を請求するには、少しややこしくなってしまうため、感情的になって先走らないように注意してください。
自分たちや相手方の夫婦が離婚するか、しないのか、慰謝料を請求するのか、しないのか、きちんと意思を確かめることが大切になります。

1-3.慰謝料を請求してもメリットがないケース

慰謝料を請求するためには、裁判を起こさないといけないのでお金がかかってしまいます。
慰謝料を請求してもケースによっては、金銭的なメリットがない場合もあるでしょう。
たとえば、以下のような項目にすべて当てはまるケースです。

  • 双方どちらも離婚しない
  • 被害者2人とも不倫関係をしっている
  • 不倫相手の夫婦関係が不倫をした時点で冷え切っていない
  • 請求者側の婚姻期間が不倫相手の夫婦より短い
  • 請求者側より不倫相手の方が過失は小さい

以上の5点すべてに当てはまる場合は、慰謝料を請求した方が不利になってしまいます。
自分の立場や相手の婚姻生活状況によって異なるため、詳しく調べてから請求した方がいいでしょう。

2.W不倫の慰謝料相場は?

2-1.婚姻期間によって慰謝料の相場が異なる

W不倫は2人の被害者がいることを忘れてはいけません。
双方離婚するのか、それとも離婚しないのかによって慰謝料の金額は異なるでしょう。
特に、大きな決め手となるのが“婚姻期間”です。
一般的に、婚姻期間が短ければ短いほど慰謝料金額は減ると言われています。
結婚2~3年しかたっていない夫婦に慰謝料を請求する場合、およそ200万~300万円になるでしょう。
しかし、婚姻期間が10年以上の夫婦は、慰謝料の相場が500万円以上になります。
ほかにも、不倫相手の年齢や不倫期間、夫婦の修復可能性によっても大きく異なるでしょう。
不倫相手の年齢が高ければ高いほど、責任は重くなります。
また、30歳と50歳のW不倫なら、圧倒的に50歳の方が重くなるのです。
不倫期間も長いほど、夫婦の関係が修復できない状態ほど、慰謝料金額は大きくなります。

2-2.子供への悪影響

W不倫による慰謝料の相場は、“子供への悪影響”も考慮して決めます。
慰謝料を請求する家庭に小さい子供がいて相手方にいない場合は、慰謝料が高くなるでしょう。どのくらい慰謝料が大きくなるのかは、子供の年齢によって変わります。
子供が幼ければ幼いほど、精神的不安定になると考えることができるのです。
そのため、小さい子供がいる場合、高い金額で慰謝料が請求できる可能性があります。
離婚後の経済状況や、訴えられた側(がわ)の経済面にも大きく関係するでしょう。
不倫の慰謝料は、それぞれの家庭状況によって異なるため、ハッキリとした額は言えません。
より細かくしるためには、専門の弁護士に相談した方がいいでしょう。

3.W不倫の慰謝料を請求する際の注意点

3-1.離婚をしない・夫婦関係の修復ができる場合は慰謝料請求しない

W不倫の慰謝料を請求する際、離婚しないか離婚するかで大きく変わると説明しました。
もし、あなたの夫婦関係が修復できる状態であれば、慰謝料を請求しない方がいいでしょう。
夫婦が修復する場合は、慰謝料が安くなります。
また、W不倫の場合、双方の家庭環境を調べていかなければならないので裁判・話し合いが長引いてしまうのです。
長引けばそれだけ精神面・金銭面での負担が大きくなってしまいます。
双方の家庭が崩壊する可能性もあるため、修復可能な場合は即解決への道を選んだ方がいいでしょう。
慰謝料を請求する場合は、修復不可能なケースになってから考えてくださいね。

3-2.必ず弁護士と相談しながら進める

W不倫の場合は、とてもややこしくなるため、慎重に慰謝料請求を進めていかなければなりません。
双方で話し合うことは絶対にやめてください。
感情的になってしまい、さらにややこしくなってしまいます。
事件に発展する可能性もあるので、必ず弁護士に相談しましょう。
弁護士事務所・法律事務所では、不倫に関する相談を受け付けています。
電話はもちろん、インターネットのホームページからでも気軽に相談できるので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
1人で悩まず、プロの弁護士に相談した方がスムーズに慰謝料が請求できますよ。

4.まとめ

W不倫の場合、慰謝料はどうなるのか、慰謝料相場や注意点について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
既婚者同士が不倫するW不倫は、被害者が1人ではないことを把握しておかなければなりません。
不倫相手にも、不倫の被害者となる人がいるのです。
2人被害者がいることを必ず覚えておいてください。
慰謝料の相場は、さまざまな項目をチェックしながら見極めていきます。
相手の家庭環境や経済面によっても異なるため、地道な調査が必要になるでしょう。

  • 離婚するのか、しないのかが大きなポイント
  • 泥沼状態になる可能性もある
  • 慰謝料を請求しても金銭面でのメリットがないケースもある
  • 婚姻期間によって慰謝料の相場が異なる
  • 子供への悪影響や不倫期間などさまざまな項目で慰謝料金額が決まる
  • 離婚をしない、修復可能な場合は慰謝料を請求しない
  • 必ず弁護士と相談しながら進める

以上のポイントは、ぜひ押さえておいてください。
不倫相手の被害者が考えていることと、あなたの考えが大きく異なるとき、長引く可能性があります。
慰謝料を請求するには、それなりの覚悟を持って準備を進めていかなければなりません。
決して感情的にならず、弁護士と相談しながら決めてくださいね。