不倫問題で示談成立のポイントとは? 示談書はなぜ重要なのか?

不倫問題を示談で解決する方法についてご紹介します。不倫の事実が配偶者に知られてしまった場合、問題を早期に解決したいと思うのは当然のことでしょう。慰謝料を支払って不倫問題を解決する上で、重要になるのが示談書です。示談書は不倫した側にとってもされた側にとっても大切なものであり、しっかりと押さえておくべき手続きの一つになります。この記事では、不倫の示談について知っておくべきことをまとめてご紹介しましょう。

  1. 示談とは?
  2. 不倫の示談について
  3. 不倫の示談、お金について
  4. 不倫の示談、まずどうするのか?
  5. 不倫の示談に関するよくある質問

この記事を読むことで、不倫を示談で解決する際の大まかなことが分かります。ぜひ把握しておいてください。

1.示談とは?

まずは、示談とはどのようなことを言うのか解説します。

1-1.合意による解決のこと

示談とは、当事者同士の合意という形で解決することを言います。不倫問題で言うと、慰謝料の金額などを決めた上で問題を解決することに双方が了承した場合「示談が成立した」と表すことになるのです。「できるだけ早く、大事にせずに解決したい」という場合は、裁判や調停に頼らず示談で解決するケースが多くなっています。

1-2.和解との違いは?

示談と似た言葉に「和解」があります。和解とは「当事者同士が互いに譲歩して争いをやめる契約」のことであり、示談とは少し意味が異なるのです。大きな違いは、和解には「双方が譲る必要がある」という点でしょう。示談の場合は、どちらか一方が相手の条件を全面的に承諾しても成立します。

2.不倫の示談について

では、不倫の場合の示談についてご紹介しましょう。

2-1.どんな場合に示談にするのか?

不倫問題を示談にすべきなのは、以下のようなケースです。

  • 早期解決を望んでいる
  • 調停や裁判にせず穏便に解決したい
  • 後でトラブルになるのを防ぐために書面を作っておきたい
  • 相手と直接話し合いたい

2-2.メリットとデメリット

示談書は、不倫問題がすべて解決したという証拠になります。万が一、後になって慰謝料の追加請求をされても、示談書があれば請求を断ることが可能になるのです。また、不倫された側としても、示談書によって不倫相手と二度と連絡を取らないよう約束させることができます。不倫問題で最も多いのが「言った・言わない」の争いです。そういったことを防ぐためにも、示談書の存在は重要になります。ただし、示談交渉はお互いに感情的になりやすいというデメリットもあるのです。一歩間違えると名誉毀損(めいよきそん)の罪に問われることもあるため、冷静な気持ちで挑む必要があります。

2-3.専門家への依頼について

法律に関する知識があり、示談書の作成に慣れている専門家に依頼した方が安心でしょう。法的効力が保証されますし、トラブルが起きたときの対処方法も明確です。示談書の作成は不倫問題を扱っている弁護士や行政書士に依頼することができます。

2-4.示談の流れ

示談の流れとしては、まず事実の整理を行います。不倫が発覚した経緯や不倫の内容・そのときの婚姻関係の状況などを確認して整理しておきましょう。事実関係や証拠の有無を踏まえて慰謝料の金額を決定し、不倫相手の住所を調査します。内容証明郵便で慰謝料請求通知書を発送し、相手からの連絡を待って示談交渉するという流れです。示談が成立後、示談書を作成し、両当事者の調印をもって示談書の完成となります。

3.不倫の示談、お金について

不倫の示談で発生するお金について解説します。

3-1.示談金とは?

示談金とは、示談が成立するにあたって発生するお金のことです。慰謝料は示談金の一部であり、配偶者の不倫によって精神的苦痛を受けた損害賠償請求として支払われます。和解金は示談金とほぼ同じ意味で使われ、いずれも当事者間で合意した金額のことです。

3-2.金額の相場

不倫の場合、示談金の相場は50~300万円と言われています。不倫の期間や子どもの有無など、状況によって差が出ることもあるでしょう。不倫が離婚の直接的な原因となった場合は、300万円以上の示談金が発生する場合もあります。ただし、夫婦間の関係が破たんした後の不倫であれば、慰謝料が発生しないケースもあるため注意が必要です。

3-3.示談書について

示談書に書くべき内容は以下のとおりです。

  • 不倫相手の指名や不倫行為があった日時・場所など、不倫の事実
  • 慰謝料の金額
  • 慰謝料の支払い方法
  • 今後不倫関係を継続しないことの誓約
  • 後のトラブルを防ぐための条項

3-4.示談にまつわるトラブル

不倫の示談にかんして実際に起こったトラブル例をご紹介します。

  • 「慰謝料を払う」と言ったが、よく考えたら自分は悪くないと支払いを拒否された
  • 「慰謝料を相場より多く支払ったので半分返してほしい」と主張された
  • 「慰謝料をもらっただけでは気が済まないので、会社の上司に報告する」と脅された

このようなトラブルを避けるためにも、示談書を作成しておくことをおすすめします。

4.不倫の示談、まずどうするのか?

示談をすすめるための方法や成立のポイントをご紹介しましょう。

4-1.示談の方法

まず内容証明により慰謝料請求通知書を送付します。交渉が必要な場合は実際に会い、話し合いを行うことになるでしょう。最後に示談書の取り交わしを行い、示談成立となります。弁護士に示談交渉の代理を依頼することも可能です。民事裁判を踏まえた説得交渉ができるため、スムーズに交渉が成立しやすくなります。

4-2.用意するもの

示談に必要なものをまとめました。

  • 慰謝料請求書
  • 示談書
  • 双方の印鑑
  • ボイスレコーダー

慰謝料請求書と示談書については、弁護士や行政書士などの専門家に作成を依頼することをおすすめします。後から「無理やりサインさせられた」と言いがかりをつけられることがないよう、話し合いをボイスレコーダーで録音しておきましょう。

4-3.短期成立のポイント

できるだけ短期間で示談成立するためには、以下のポイントが重要になります。

  • 不倫の確実な証拠をそろえておくこと
  • 示談書の作成と交渉を専門家に依頼すること

実際に、探偵社に依頼して調査報告書を用意した上で交渉を行ったことで、示談が短期間で成立した例はたくさんあります。

4-4.注意点

最初に法外な慰謝料金額を請求してしまうと、解決を遠ざけることになります。また、相手に退職や引っ越しを命じるなど、法律上要求できないことを記載するようなことはしないでください。あくまでも法律に基づいた主張であることを理解してもらうためにも、できるだけ書類は弁護士に作成を依頼しましょう。

4-5.相談窓口

探偵社アヴァンス」では、不倫調査のご依頼を受け付けています。「示談成立のためにも確実な証拠がほしい」というときは、ぜひ調査をご依頼ください。業界トップクラスの調査力で対応いたします。こちらから無料相談を受け付けていますのでぜひご利用ください。

5.不倫の示談に関するよくある質問

「不倫の示談について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

5-1.示談書にサインしてもらえれば確実に慰謝料はもらえますか?

A.分割払いなどで支払いが長期にわたるような場合は、支払いが滞る可能性もあるでしょう。万が一のときに備えて公正証書を作成しておくことをおすすめします。公正証書には裁判の判決と同じ効力があり、支払いが滞ったときに財産や給与を差し押さえることができるのです。

5-2.示談書に題名は必要ですか?

A.なくても問題ありませんが「示談書」「和解書」「合意書」などと記載するとよいでしょう。

5-3.配偶者の不倫相手が慰謝料請求に応じ、一括で支払うと言っています。示談書は必要ですか?

A.口約束だけでは安心できません。どのような場合であっても、示談書は必ず作成しましょう。

5-4.示談が成立しなかった場合はどうなりますか?

A.調停または訴訟など裁判所の手続きを行うことになります。裁判でも和解が成立しなかった場合は、最終的に裁判官の判決が下されることになるでしょう。

5-5.慰謝料を請求したら相手が減額を申し入れてきました。どうすればよいですか?

A.相手の経済状況に応じて、ある程度は譲歩する気持ちでいましょう。また、過去の判例に基づいて請求している旨を伝えると相手も納得しやすいはずです。

まとめ

いかがでしたか? 不倫は示談で決着をつけるケースが多いのですが、短期成立のためにも知っておくべきポイントがあるのです。不倫相手との交渉が長引けば長引くほど、時間的にも精神的にもつらい思いをすることになります。そのような状況を避けるためにも、専門家に相談してみるのがおすすめです。ぜひこの記事を参考にして、自分のやるべきことを考えてみてください。