夫婦のプライバシーはどこまで守られる? 侵害すると罪になるって本当?

夫婦のプライバシーはどこまで守られる? 侵害すると罪になるって本当?

夫婦は、同じ家に住んでパソコンなどを共有することも多いでしょう。

しかし、夫婦間でもプライバシーを侵害してはいけません。

ですから、携帯電話やパソコンのフォルダの中、さらに鞄(かばん)や手帳も勝手に盗み見るのは問題です。

しかし、配偶者が浮気しているとなれば話は別でしょう。

そこで今回は、夫婦間のプライバシーについてご説明します。

いくら浮気の証拠をつかむためとはいえ、配偶者個人の持ち物を調べることは法律違反に当たらないのでしょうか?

答えはこの記事を読めば分かります。

配偶者の浮気を疑っている方は、ぜひこの記事を参考に行動してくださいね。

  1. 夫婦間のプライバシーとは?
  2. 夫婦間のプライバシーと他人のプライバシーの違い
  3. 配偶者に浮気の疑いが出てきたときの対処法は?
  4. 浮気の決定的な証拠は?

1.夫婦間のプライバシーとは?

夫婦は、基本的に同じ家に住んでさまざまなものを共有しています。たとえば、パソコン。今はパスワードでユーザーを切り替えられるOSが多いので、1台のパソコンを家族全員で使っているお宅も少なくはないでしょう。しかし、携帯電話や手帳など夫婦といえども共有しないものもたくさんあります。

また、鞄(かばん)の中も配偶者に見られたくないという方が多いでしょう。夫婦とはいえプライバシーは存在します。特に、配偶者が「見るな」というものを見てはいけません。配偶者の意見を無視してプライバシーを侵害し続けた場合、それを有責として離婚される可能性もあります。

夫婦間でもプライバシーを尊重しなければならないんですね。
はい。相手が「見るな」というものは基本的に見てはいけません。

2.夫婦間のプライバシーと他人のプライバシーの違い

しかし、夫婦は同じ家に住んでいますから、例外も出てきます。たとえば、配偶者がむぞうさに放り出していた手帳をたまたま見たら、日記だったということもあるでしょう。

また、夫婦の間で携帯の貸し借りをすることもあると思います。さらに、鞄(かばん)の中の整理を妻に頼む夫というのも珍しくはありません。ですから、第三者のプライバシーほど、夫婦間のプライバシーは尊重されにくいというのが現状です。

なので、どうしても配偶者に秘密にしておきたいというものがある場合は、配偶者の目が届かないところへ隠しておく必要があるでしょう。今の携帯電話はロック機能がかかるものが多いので、必ずロックをしておくという方も少なくありません。

その一方で、第三者よりプライバシーはどうしても緩くなりがちなんですね。
はい。そのため、どうしてもプライバシーを保ちたいものは家に持ち込まないことも1つの方法です。

3.配偶者に浮気の疑いが出てきたときの対処法は?

配偶者がどうも浮気をしているようだというときは、配偶者のプライバシーが気になります。では、証拠集めに配偶者のパソコンや携帯電話を盗み見てもよいのでしょうか? 答えは、条件付きで見てもよいとされています。では、どのようにすればこっそりと証拠を集められるのでしょうか?この項では、その対処法をご紹介します。

3-1.暴力でプライバシーをあばいてはいけない

浮気は配偶者に対する重大な裏切り行為です。配偶者の浮気が長引くと、夫婦の共有財産などが脅かされる可能性もあるでしょう。ですから、配偶者のプライバシーを侵害して、証拠を集める分には罪に問われることはありません。具体例をあげるとパソコンや携帯電話の盗み見です。浮気相手とSNSやメールで連絡を取り合っている人は多いでしょう。ですから、文章などで浮気の証拠が集められれば、それに越したことはありません。

また、手帳にも浮気相手とのことやデートの日程などを書いてあることもあるでしょう。ただし、配偶者に暴力をふるってプライバシーをあばいてはいけません。たとえつかみあい程度であったとしても、配偶者が病院で診断書を取って「暴行である」と認められれば、その結果つかんだ証拠は能力を失ってしまうのです。ですから、配偶者のプライバシーをあばく場合は、できるだけこっそりと見つからないように行ってください。

3-2.証拠を傷つけてはいけない

浮気相手とのデートの日程らしきものが手帳に書いてあったからといって、その部分を切り取ったりしてはいけません。証拠としての価値を失ってしまいます。

また、携帯電話やパソコンのロックは、何度かまちがえると入力ができなくなるものもあるでしょう。ですから、配偶者のプライバシーをあばいてまで証拠を集める場合は、努めて冷静さをたもち続けてください。感情的になってしまっては元も子もありません。

3-3.暗号は証拠能力が薄い?

浮気をしている人の中には、浮気相手とのデートの予定や連絡先などを暗号で記している人もいるでしょう。たとえば、デートの予定は何らかのマークをつけたり、浮気相手の名前を同性の名前で登録していたりする人もいます。このようなものがいくらあっても、浮気の決定的な証拠にはなりにくいでしょう。しかし、本人の証言があれば別です。つまり、浮気をしていた人が「これは浮気をカモフラージュするために使いました」と証言すれば、証拠になります。ですから、暗号らしきものを見つけたらコピーを取っておきましょう。

手帳はそのまま紙のコピーをすれば大丈夫です。携帯電話やパソコンに記録されているものの場合は、SDカードにコピーをしておけば持ち運びに便利でしょう。なお、コピーをする時間がないという場合は、携帯電話のカメラでその部分を撮影すれば大丈夫です。

証拠と思われるものはコピーを取ったりすると安全なんですね。
はい。証拠を確保したと相手に気づかれないようにしましょう。

4.浮気の決定的な証拠は?

法律では、浮気を「配偶者以外の異性と肉体関係を持った場合」と定めています。ですから、いくらメールで配偶者以外の人に「愛している」「配偶者と分かれて結婚しよう」といったところで、それは基本的に浮気ではありません。ただし、このようなメールや電話、さらに手紙を長期間同じ相手に送り続けた場合は「浮気」と認められることもあります。

では、配偶者が浮気をしていると一発で認められる証拠は何でしょうか? それは、宿泊施設や、浮気相手の部屋に出入りしている写真です。つまり、「肉体関係が結べる場所に二人きりで出入りした」という証明ができればよいでしょう。

ただし、レストランや喫茶ルーム、貸し会議室などがあるシティホテルに入ったところを撮影しても、浮気の証拠にはなりませんので注意してください。このような写真に加えて、配偶者の携帯電話やパソコンの中に入っていた浮気相手とのやり取りがあれば、裁判などでも浮気の事実は認められるでしょう。しかし、宿泊施設などに出入りする写真は、素人ではなかなか撮影しにくいです。

そこで、配偶者の携帯電話やパソコンの中から得られた情報をもとに、探偵業者に撮影を依頼してもよいでしょう。

ホテルに出入りしている写真などが決定的な証拠になるんですね。
はい。ただし、こうした写真は個人で撮影することが難しいので、探偵業者に依頼するのがおすすめです。

おわりに

今回は夫婦間のプライバシーについてご説明しました。また、配偶者が急に携帯電話や手帳の扱いに慎重になったり、鞄(かばん)を触らせないようになったりした場合も、浮気が疑われるでしょう。配偶者の浮気に気付いた方の多くが、「急に配偶者が携帯電話にロックをかけるようになった」と証言しています。

また、携帯電話やパソコンにロックがかかっていて見られないという場合は、誕生日や電話番号などを入力してみると解除できる可能性が高いでしょう。人はそれほど長い数字は覚えられません。ですから、どうしても覚えやすい数字を暗証番号にしていることが多いのです。

極端な例ですと、すべての暗証番号が同じだったという人もあります。何回チャレンジできるかを事前に調べて、慎重に証拠を集めていきましょう。レシート1枚、切符の半券1つでも浮気相手を特定できるかもしれません。